韓国KBSの『太宗イ・バンウォン』に主演した俳優チュ・サンウクが新しいイ・バンウォン(李芳遠/朝鮮の第3代国王)を描き出した。
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冷酷なイメージが強かったイ・バンウォンの人間的な面を描きながら吸引力を高めたチュ・サンウクは、韓国ドラマにおけるイ・バンウォン役の系譜に堂々と自分の名前を連ねた。
チュ・サンウクは5月10日、HBエンターテインメントの社屋で行われた『OSEN』とのインタビューで、『太宗イ・バンウォン』の最終回を迎えた感想を語った。
『善徳女王』『不滅の恋人』を通じて時代劇での安定した演技力を披露したチュ・サンウク。3度目の時代劇となる『太宗イ・バンウォン』では、これまで俳優ユ・ドングン、アン・ジェモ、ユ・アインらが演じている“血も涙もない”イ・バンウォンではなく、新しい視点での“人間イ・バンウォン”を演じ上げた。
チュ・サンウクは「最後まで関心を持ってご覧いただき、本当に感謝している。『太宗イ・バンウォン』に関わる時間がとても楽しかった」と切り出した。
チュ・サンウクとの一問一答は、以下の通り。
KBSも悩みが多かったと思う。僕より先に起用された俳優たちもいたが、みんなプレッシャーがあったと思う。難しくて疲れるジャンルのキャラクターだ。しかし、絶対にやると伝えた。やってみたかった。イ・バンウォンはこれからも違うドラマとキャラクターで描かれるだろうけど、自分が歴史の1ページを飾ったんじゃないかと思うと意味深く、光栄に思う。
普通だった。実はイ・バンウォンの息子が世宗(朝鮮の第4代国王)であることも知らなかった。『太宗イ・バンウォン』をやりながら学んだことが多い。勉強をして知っていくのが良かった。歴史って面白いなと気づいた。
イ・バンウォン役はやはりユ・ドングン、アン・ジェモ、ユ・アインさんがよく言及される。僕は彼らに勝つために挑んだわけでもなく、このドラマならではの色でイ・バンウォンを表現しようとした。「家を越え国へ」というキャッチフレーズのように、家族の話から始まって家族の話で終わる。その点、従来のイ・バンウォンと違って新鮮だったと思う。冷酷なイ・バンウォンの面よりは王になった後に息子たち、妻、妻方で何が起きたのかを楽しくみてもらえたようだ。
若い頃は見境がなく、覇気あふれる感じを意識した。あの時が最も危機だった。世子になった時、王になった後、上王になった時はそれなりの計算をしてした。メイクも変えた。序盤には少し退屈だったかもしれないが、王になってからは自分が見ても面白かった。
イ・バンウォンに付いたイメージがあるのだが、それと違う描かれ方だと視聴者に違和感を与えかねない。だから序盤が大変だった。あの時さえ上手く乗り越えれば大丈夫だと思いながら演じた。カリスマ性のあるイ・バンウォンよりは、立場によって違う重みのある姿を見せればカリスマ性は自然とついてくると思った。
今まで描かれたイ・バンウォンをすべて見てはいる。それを参考したわけではないが、イ・バンウォンという1人の人間として接近して家族の話を見せたかった。イ・バンウォンも人だし、家族として生きていくのはみんなと同じなのだと。自分の人生がなくてすごく辛かったと思う。
それは「第一次王子の乱」と思って、総力を傾けた。振り返れば、イ・バンウォンとしての最も大きな時間が「第一次王子の乱」だと思う。視聴者にとっては事件そのものより、人間物語と家族の話が面白かったと思う。
事件の中心にミン氏はいなかった。ミン氏が事件の中心に入ってきたのは、イ・バンウォンが王になった後だ。ただ、時間が足りなかったのでなるべく短い時間に圧縮してお見せするしかなかった。パク・チニさんはよく知っている間柄で、気になることがあれば聞いて、お互いを配慮しながら共演した。気楽に撮影できた。
キム・ヨンチョル先生は韓国を代表する俳優ですし、神の境地に上がっている方なのですごく助けられた。イェ・ジウォンは時代劇が初出演でどうすればいいか分からないと言われた。そんな2人が夫婦役だったので、すごく教えられたそうだ。僕とも息ぴったりだった。自分のことだけを考えると相手が居心地悪くなるが、お互い配慮し、助け合ったのですべての撮影が楽しかった。
『太宗イ・バンウォン』は紆余曲折の末に終了した。知人たちも僕に気を遣って連絡しなかった。僕も申し訳ない気持ちだった。僕にできることはなかったが、気をもんだ。紆余曲折の末に撮影が再開され、なんとか上手く終えることができた。
大きく変わったことはない。いつもキャラクター中心の作品をやろうと努力しているが、思うようにうまくはいかない。昔はロマンスの提案もあったが、今はほとんどない。だから自然とキャラクター中心の作品をやるようになる。そういう意味で『太宗イ・バンウォン』は適切なタイミングだったし、記憶に残る作品となった。
時代劇だけやり続けたいというわけではないが、脚本家さんと上手く話してセリフさえ減らしてもらえれば喜んで引き受けると思う(笑)。
(記事提供=OSEN)
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