『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のパク・ウンビンと映画『ペパーミント・キャンディ』のソル・ギョングがダブル主演するスターオリジナル韓国ドラマシリーズ『ハイパーナイフ 闇の天才外科医』が、ディズニープラスで独占配信中だ。
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3月17日には韓国・ソウルで制作記者会見が行われ、メインキャストの4人とキム・ジョンヒョン監督が、ドラマの見どころやキャラクターの魅力について語った。その様子をレポートする。
会見はフォトセッションからスタート。シックな黒のパンツに身を包み登壇したパク・ウンビンは、持ち前の華やかでラブリーな笑顔を浮かべてポーズ。一方、ソル・ギョングは、ベテランの風格を感じる佇まいで撮影に応じた。
劇中では愛憎関係を見せる二人だが、ツーショット撮影では、二人でハートポーズをしたり、“肘を曲げて両手を上げる”手術前ポーズをしたりと、パク・ウンビンのリードで和やかな雰囲気を演出していた。
本作は、田舎で違法手術を行う天才医師セオクと、脳手術の権威ドッキとの熾烈な対立と頭脳戦を描くメディカル心理サスペンス。師弟関係でありながらも憎悪しあう二人の戦いと、メディカルスリラー要素が合わさったドラマとなっている。
パク・ウンビンが演じるのは、天才医師と呼ばれながらも、恩師であるドッキのせいで医師免許をはく奪され、違法手術に手を染めるようになった闇医者セオク。クレイジーなほどに感情をむき出しにする激高型サイコパスなキャラクターで、可憐なイメージを持つパク・ウンビンの狂気への変貌っぷりが、配信前から大きな話題に。
キム監督はキャスティングをした理由について、「意外性」と回答。「俳優がそれまで見せてこなかった姿を引き出せるというのは、監督にとって喜びを感じるものです。パク・ウンビンさんが今回の役を引き受けてくださることが決まった時、とてもうれしかったです。実際、現場でウンビンさんの演技を見ながら“本当にクレイジーだ”という言葉が何度も口から出ました」と興奮気味に語った。
パク・ウンビンは、「セオクは、脳と手術をこよなく愛する天才医師。幼稚で単純なところがあり、本能に忠実な人物です。怖いもの知らずで、衝動を抑えることが苦手なため、制御不可能な姿を多く見せます」と役柄を紹介。
「『無人島のディーバ』を撮影していた頃にオファーをいただきました。まずタイトルに魅かれましたし、台本に書かれている強烈なログラインと展開、これまで演じたことのないキャラクター設定に好奇心を掻き立てられました。今回は計算をして演技するのではなく、その状況や相手とのやり取りに五感を研ぎ澄ませ、本能で演じています。演じる中で自分も知らなかった姿を発見すると“これがセオクの顔なんだ”と感じました。こういう役ですから、役に共感してほしいとは言えません。“こういう人もいるんだな”と思っていただければ。私がどこまでクレイジーになっているか、注目してください」と期待を煽った。
ソル・ギョングが扮したのは、セオクの恩師でありながら、彼女を表舞台から追放したドッキ教授。「ドッキは脳の魅力に取り憑かれ、脳という“島”に閉じ込められて生きているような人物。脳神経外科の権威であり、周りから尊敬もされていますが、誰をも寄せ付けず、愛情をむける後輩、弟子もいません。唯一目をかけたセオクでさえも、結局は器の小ささゆえ突き放してしまう冷徹さもあります。脳に関しては自信に満ち溢れていますが、情けない面や子どものような面もあると思ったので、その都度、演技を変えていきました」と語った。
意外だが、医者役は今回が初めてというソル・ギョング。「私は怖がりで、本来脳手術の映像を観ることすらできないのですが、役作りのために大学教授と一緒に動画を観ながら、手術室に入る順序やメスの使い方など一つ一つ学びました。実は、手術シーンでクローズアップされた手は教授のものです。繊細な手つきのため教授にお願いした方がいいと考えました。ウンビンさんはちょうどいい手の大きさの代役がいなかったこともあり、代役を立てず自らやっていましたね」と撮影ビハインドを公開した。
パク・ウンビンも同じく医者役に初挑戦。「手術の場面だけでも1日に6時間から10時間ほど撮影しました。精巧に作られた脳の模型を一日中顕微鏡で覗き込みながら、これが今私の頭の中にもあるんだなあと思うと、興味深かったです」と感想を述べた。
今作のカギとなるのが、セオクとドッキの複雑怪奇な師弟関係。特に二人の名優の演技合戦は大きな見どころだ。
ソル・ギョングとの相性を尋ねられたパク・ウンビンは「100点満点中100点です」と華やかな笑顔。「全てのシーンで先輩から刺激を受けましたし、パワーをもらいました。先輩がいなければ最後まで走り切ることはできなかったと思います」と感謝の念を述べると、ソル・ギョングも顔をほころばせ「私が今作に出演を決めたのは、ウンビンさんが出演すると聞いたからです。ウンビンさんがセオクをどうやって演じるのか気になりましたし、ワクワクしました。相性もとてもよかったです」と返答。
そのコメントにパク・ウンビンは「前にもこうおっしゃってくださったことがありますが、公式の場で改めて聞くと、涙が出そうになりますね」と感無量の様子。
すると、突然パク・ビョンウンがソル・ギョングに向かい「僕の存在も出演理由の一つになりましたか?」とクエスチョン。ソル・ギョングが当惑した面持ちで「ビョンウンさんは私の後にキャスティングされたので、その時は眼中にありませんでした」と“真面目に”答えると、会場は笑いに包まれた。
ユン・チャンヨンは、セオクの助手を務めるソ・ヨンジュ役。ソル・ギョングとは映画『君の誕生日』以来、2度目の共演となる。「いつも医者として尊敬するセオクのそばにいて、気遣いを見せたり、心配したり、自分のことよりもセオクを優先する人物です。ウンビン先輩とご一緒するシーンが大部分だったので、撮影現場では先輩と積極的にコミュニケーションを取りながら役作りをしていきました。共演した先輩方は本当にいい方ばかりで、幸せな現場でした。撮影の日には、その日感じたことを日記に書き留めるようにしていました」と振り返った。
セオクの才能にほれ込み手術を手伝う麻酔外科医ハン・ヒョンホを演じるのは、パク・ビョンウン。悪役のイメージが強いパク・ビョンウンだが、今回の役柄は、「今まで演じてきた役の中で最も悪意がなく善良な人物」だそうだ。
「金や名誉に関心がなく、経済的困難を抱える人々を助けてばかりいるため、経営する病院は赤字続き。この中でセオク先生の事情を唯一知らない人物です。セオク先生の手術に対する情熱や、人を生かそうとする気持ちを尊敬しています。セオクが感情的なので、僕は反対に感情を表に出さずにいることでバランスが取れると思い、あまり感情に浮き沈みのない人物として演じようと思いました。撮影はとても楽しかったです。眼差しやセリフ、感情表現に優れた素晴らしい先輩後輩が揃っていて、多くの学びを得ることができました」と述べた。
キム監督は「脳に狂った者たちの世界を描く残酷な童話のような物語です。平凡なキャラクターは一人として出てきません。セオクとドッキという師弟の関係性、関係変化に期待していただきたいです。予想と期待を飛び越える作品になっていると思いますので、楽しみにしてください」とメッセージ。
最後はソル・ギョングが「今作は決して難しい作品ではありません。難しく考えず、天才二人の戦う様子、二人のやりとりを楽しんで観てほしいです」と語り、1時間の記者会見の幕を閉じた。『ハイパーナイフ 闇の天才外科医』はディズニープラスのスターで独占配信中だ。
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