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『オクニョ』最凶の悪党ユン・ウォニョン、残忍な出世欲とその惨めな最期

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ドラマ『オクニョ 運命の女(ひと)』で俳優チョン・ジュノが演じ、強烈な印象を残した尹元衡(ユン・ウォニョン)。『女人天下』ではイ・ドクファ、『天命』ではキム・ジョンギュンが演じるなど、朝鮮王朝時代を描く作品には欠かせない実在の重要人物である。

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平凡な官僚に過ぎなかった彼が、いかにして国家を揺るがす絶対権力を手に入れたのか。その軌跡を辿る。

王妃の弟という「最強のコネ」

尹元衡(ユン・ウォニョン)の出世街道は、姉である文定(ムンジョン)王后が朝鮮王朝第11代王・中宗(チュンジョン)の3番目の正室になった1517年から始まる。それまでは「うだつの上がらない男」と評されていたが、姉の後ろ盾を得るや否や、巧みな立ち回りで政界を駆け上がった。

彼の権力が決定定的となったのは1545年の。中宗(チュンジョン)の崩御後、跡を継いだ第12代王・仁宗(インジョン)がわずか8カ月で急死(文定王后による毒殺説が根強い)。代わって文定(ムンジョン)王后の実子である明宗(ミョンジョン)が即位し、彼女が垂簾聴政(代理政治)を始めると、弟である尹元衡(ユン・ウォニョン)が政治の実権を完全に掌握した。

政敵の粛清と「賄賂政治」の極致

権力を手にした尹元衡は、自身の地位を脅かす存在を容赦なく排除。文定王后の威光を借りて反対勢力を一掃し、実の兄である尹元老(ユン・ウォンロ)さえも幽閉・殺害する非情さを見せた。

姉の威を借る彼の横暴は留まるところを知らなかった。『朝鮮王朝実録』によれば、要職を与える見返りに多額の賄賂を要求し、その財物で自宅前には市場ができるほどの賑わいを見せたという。まさに「賄賂王」の名にふさわしい腐敗ぶりであった。

稀代の悪女との出会いと、正妻への格上げ

尹元衡(ユン・ウォニョン)の人生を語る上で欠かせないのが、後に「朝鮮3大悪女」の一人と称される鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)の存在である。

身分制度が厳格だった当時、賤民(センミン)出身の側室を正妻に迎えることは極めて異例であった。しかし鄭蘭貞と共謀して当時の正妻を毒殺し、彼女を正式な妻へと据えた。それほどまでに彼女の魅力に深く溺れていたといえるだろう。

あまりに惨めな最期。『オクニョ』では?

しかし、その栄華はあくまで「姉の威光」という砂上の楼閣に過ぎなかった。1565年に文定王后がこの世を去ると、後ろ盾を失った尹元衡は一転して奈落の底へ突き落とされる。

これまでの悪行が次々と暴露され、官僚たちからの激しい弾劾にさらされ、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)とともに地方へ逃亡。しかし、処刑の恐怖とあまりに多くの恨みを買った重圧から、最後は二人で服毒自殺を図るという悲惨な最期を遂げた。

稀代の悪女と、その力を利用して成り上がった賄賂王。二人の最期は、先に自決した鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)のあとを追うように尹元衡(ユン・ウォニョン)も命を絶つという、奇妙な純愛の形さえも想起させる幕切れであった。

ドラマ『オクニョ』の中で描かれる彼らの欲望と権力闘争は、これから激しくなるが、その結末を知るからこそ、現代の視聴者には深い教訓を残すかもしれない。

文=韓ドラLIFE編集部

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