朝鮮王朝の歴代王はなぜこんなに平均寿命が短かったのか
朝鮮王朝には518年間に27人の国王がいた。その平均寿命は果たして何歳になるだろうか。
意外なことに、27人の国王の平均寿命は46.1歳だった。「人生50年」と言われた時代だったのに、その50歳に到達していない。栄養満点な食事を取っていたはずなのに、なぜ平均寿命が短かったのだろうか。
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その理由は3つ考えられる。
まずは食べ過ぎである。
朝鮮王朝の国王は平均して1日の食事を5回も取っていた。通常の朝昼晩に加えて、早朝と午後に食事を加えたりしていたので、結局は1日5食になってしまった。
しかも、食膳は豪華な料理が並ぶ。これではあまりに食べすぎだ。それゆえ、歴代王の中には糖尿病や口内炎を患う人が多かったと言われている。
二番目の理由は運動不足だ。
国王は、威厳を保つためにいつもゆっくり動かなければならなかった。しかも、身の回りのことはすべて側近たちがやってくれる。栄養を取りすぎている割には完全な運動不足だった。これではカラダにいいわけがない。
平均寿命が短かった3つ目の理由は、ストレスである。
歴代王が毎日しなければならない仕事は、なんと1万種類ほどあったという。朝から夕方まで激務が続いたのである。これでは気が休まるときがない。
結果的にストレスで自分の寿命を縮めることになってしまった。今でいえば、どの国王も過労死寸前だったと言える。
こうして歴代王は自らの命を縮め、結果的に平均寿命が46.1歳になってしまった。
ちなみに、一番長生きしたのは21代王の英祖(ヨンジョ)だ。彼は82歳まで生きて、平均寿命をグッと上げたのである。
逆に寿命が一番短かったのは6代王の端宗(タンジョン)で、16歳で亡くなっている。彼の場合は、7代王・世祖(セジョ)によって死罪にさせられたので仕方がなかった。
その端宗の妻であった定順王后(チョンスンワンフ)は81歳まで生きた。短命に終わった端宗の分まで長生きしたのである。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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